和風イタリアン晩酌|ネギの和風アヒージョと残り油のペペロンチーノ

お品書き
  • お通し|ネギが主役なんて信じない
  • ネギのアヒージョのつくり方
  • ネギアヒージョの残り油を使ったペペロンチーノのつくり方
  • デザート|アヒージョの嫌いなとこ
目次

お通し|ネギが主役なんて信じない

 はっきり言って、ねぎが主役になる日が来ようとは全く予想だにしていなかった。

 だってねぎだぞ。ねぎは悪くない。ねぎは美味しい。ざるそばやそうめんと一緒に啜れば、ツンとした辛さが鼻を通り抜けて心地よいし、納豆に加えればシャキシャキとした食感がアクセントとなって食が進む。

 味噌汁に入れればトロリと甘く、鶏肉と一緒に串にさせばビールが止まらない。

 ねぎは美味しい。ねぎは悪くない。

 だが、ねぎは、やはり何かを引き立てるための縁の下の力持ち的役割のイメージが根強い。ねぎの食感が納豆をより美味しく感じさせるし、ネギの甘みが鶏肉のうまみを引き立てるし、ネギのツンとした香りがそばの香りを一層深くする。

 何気ない料理にもネギを飾ることで何だか手の込んだ料理に見えるし、ネギが常備されている家はなんだか家計に余裕があるイメージがある。

 なくても構わないが、あるとひとつ料理のクオリティを上げてくれる。それがネギだと、私は思っていた。

 だから巷で「ネギのアヒージョ」なるものが流行っていると知った時は大変驚いた。

「ネギのアヒージョだと?それは、そこにはきっとアンチョビかツナか鶏肉が一緒に入っているんでしょう?あとはジャガイモやエビなんかも入っていて、それらの具材が山盛りのネギで覆われているだけに違いない」

そう思って調べて、大変驚いた。スキレットの中でぐつぐつと言っているのは、堂々と天を仰ぐ一面のネギと数カケのニンニクだけだったから。

 本当にネギのアヒージョでしかなかった。

 気になった私は早速作ってみて、さらに驚いた。ネギのなんて甘いこと。加熱すると甘くなることは味噌汁のネギで知っていたが、味噌汁はさっと沸かす程度で、ネギの食感が残っているうちに火を止める。じっくりと10分、15分加熱することで、こんなにもとろぉり甘くなるのかと大変驚いた。

 一面ネギアヒージョなので、相当の本数を使う。初めに作った時は、期待外れなことを懸念して自分の分しか作らなかったが、あまりの美味しさに翌日の夕食は家族にもふるまった。

 家族に完成したアヒージョを提供し、熱々のまま先に食べてもらい、私はネギアヒージョの油でペペロンチーノを作ったのだが、ペペロンチーノを家族に提供する頃には私の分のネギアヒージョはほとんど残っていなかった。それほどまでに美味しい。

ネギのアヒージョのレシピ

小さなスキレットに敷き詰められたネギ
Recipe

●材料

  • ネギ…ひとり1本
  • にんにく…3~4カケ
  • 塩…適量
  • オリーブオイル…適量
  • 白だし…大匙1

●つくり方

  1. ネギを1.5~2cm幅に切る。ニンニクは皮を剥いておく
  2. フライパンにネギを立てて並べ、その隙間にニンニクを差し込む
  3. オリーブオイルと塩を適量注ぎ入れたら弱火で油が煮立つのを待つ
  4. 油がぐつぐつと言ってきたら、そこから10~15分弱火でそのまま火を入れる
  5. ネギに火が通ったら、白だしを回しかけて完成

舌の上でとろけだすネギの甘いこと。一口食べてみて、思わず「ふぅっ」と鼻から息をついた。甘いネギの奥で白だしのやさしい味わいがふんわりと広がり、もう手が止まらない。

アヒージョと言えば、きのこと海鮮が主流だと思っていたが、シンプルにネギとニンニクでこんなに満足できるとは。

友人に魚介が苦手な人がいて、見るのはもちろん、出汁にほんのすこし魚介が入っていようものなら、箸を止めて眉根を寄せていたが、これなら彼女も食べられそうだ。

そのままでも、トーストに載せて食べてももちろん美味しい。

トーストを軽く裂いて、そこにアヒージョを入れて一口で。

ネギアヒージョの残り油でペペロンチーノ

ちょうど消費期限の近かったシラスをのせて
Recipe

●材料

  • パスタ…適当
  • ネギアヒージョの残り油…適量
  • 白だし…適量
  • キャベツ…適量
  • ベーコン…適量
  • ニンニク…ひとカケ
  • 輪切り唐辛子

●つくり方

  1. 塩を入れたたっぷりのお湯でパスタを茹でる
  2. キャベツとベーコンを食べやすいよう適当に切って、ニンニクはスライスにする
  3. 大き目のフライパンにネギアヒージョの残り油を熱し、ニンニクを炒める
  4. ニンニクが色づき、香ばしい香りが漂い始めたら、キャベツとベーコン、輪切り唐辛子を入れて、キャベツがしんなりするまで炒める
  5. 茹で上がったパスタを④に加えて和える。味見をして、味が物足りなければ白だしを適量足して調節し、適当になったら完成

ネギの甘みがしみ出したやさしい味わいのペペロンチーノ。材料は自宅にあるものを適当に使って。自分好みになるよう、適当につくる。

シンプルな味付けなので、アヒージョの後でもぺろっと食べられた。

デザート|アヒージョの嫌いなところ

アヒージョは好きだが、ひとついやだなと感じているのが「残り油」の存在だ。野菜や魚介のうまみがしみ出した油。並々注がれたオリーブオイルは決して安くない。

そのまま捨てることなどできず、何かに使おう、使おう、と思いながら日が経って、結局捨てる。もったいないったらありゃしない。

そこで今回はペペロンチーノにしてみたのだけど、当然と言おうか、美味しかった。元々ペペロンチーノ自体、具材がシンプルなので、アヒージョを作った後でも面倒に感じずに作れるのも良い。

残り油、どんどん活用していこう。今度はこれでお肉でも焼こうかな。チャーハンに使っても美味しそうだ。

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この記事を書いた人

「お腹を満たして心を癒やす」をモットーに、毎日食べたいものをつくっている25歳。韓国料理を始めとした、アジアンフードが大好きです…!
ひたすら気ままに更新ちゅう。

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